トピックテーマ

第35回エラストマー討論会はトピックテーマとして「ゴム業界の将来」、「サーキュラーエコノミー」と「放射光利用技術」の3テーマを設けました。今後のゴム業界の将来を担うような技術、そして持続可能な形で資源を利用する循環経済を支えるための技術、また、新しい未来を拓くための放射光利用技術について、本テーマに関わる基礎から応用技術まで幅広く活発な議論が行われることを期待しています。本テーマの設定意図は以下のとおりです。会員各位の多数のご発表をお待ちしております。


1.「ゴム業界の将来」

 近年、自動車の電動化によるゴム部品点数の変化などゴム業界にとっては大きな転換期を迎えております。変わらないゴム部品もあれば、新たなゴム部品の可能性もあります。そしてEV車やFCV車が量産化されることで生まれる新たな技術革新が素材、機能、技術にどのような変化を与え、進化していくのかが注目されます.また、自動車以外の産業でも多く使用されるゴムの技術革新の可能性などゴム業界の将来に光を灯すような発表を期待しております。多数のご発表、ご聴講、活発なご討論をお願いいたします。

2.「サーキュラーエコノミー」

 政府は2050年までに温室効果ガスの排出をゼロにするカーボンニュートラルを宣言しました。このカーボンニュートラル社会の実現は再生可能エネルギーだけでは達成できず、持続可能な形で資源を利用する「循環経済」を支えるためのサーキュラーエコノミーの技術が必要とされています。ゴム業界においてもこのサーキュラーエコノミーにまつわる取組み、技術が注目されていますので、多数のご発表、ご聴講、活発なご討論をお願いいたします。

3.「放射光利用技術」

 1997年にSPring-8が世界最高性能の大型放射光施設として国内外に提供され始めてから非常に多くの研究がなされてきました。そして2024年に提供が始まった次世代放射光施設であるNanoTerasuでさらに様々な研究が進むものと期待されています。 SPring-8が硬X線向け(構造がわかる)の施設であるのに対し、NanoTerasuは世界的に日本が遅れていた軟X線向け(機能がわかる)の施設で現在注目を浴びています。このような放射光を使ったゴム、エラストマーでの研究成果も増えてきており、将来を拓く技術の一つなってきておりますので、多数のご発表、ご聴講、活発なご討論をお願いいたします。